スキ、やき




横でスヤスヤ眠る莉奈の髪に触れる。

キレイな髪だな…


莉奈と付き合い始めて、もうすぐ四年になるっけ。

僕の隣には高校のときからずっと、莉奈が居た。


「ねえ、小林くん」

『ん?』

「彼女とか…居たりする?」


高校一年の五月。

部活の帰りに、マネージャーだった莉奈に声を掛けられた。


『いや、居らんよ』

「ほんなら…うちを彼女にしてもらえんかな?一目惚れなんよね…」


中学時代に一度も彼女が居なかった僕は、気が付くと頷いていた。






< 2 / 26 >

この作品をシェア

pagetop