スキ、やき
横でスヤスヤ眠る莉奈の髪に触れる。
キレイな髪だな…
莉奈と付き合い始めて、もうすぐ四年になるっけ。
僕の隣には高校のときからずっと、莉奈が居た。
「ねえ、小林くん」
『ん?』
「彼女とか…居たりする?」
高校一年の五月。
部活の帰りに、マネージャーだった莉奈に声を掛けられた。
『いや、居らんよ』
「ほんなら…うちを彼女にしてもらえんかな?一目惚れなんよね…」
中学時代に一度も彼女が居なかった僕は、気が付くと頷いていた。