秘密のMelo♪y③*ウィーン編㊤*

しきりに首を傾げるあたしに、かっくんは言った。


「考えたってお前に意味は分かんねぇ。ない頭使わなくていいから」


「そ、そう? じゃあ……ってない頭てなによちょっと」


さっきからさっきからやっぱりひどくない!?

だって……結局、帰ってから一回もちゅうしてない!!


「…はあ?」


それどころか抱っこもしてくれない~っ。

それなのに、暴言(というほどでもない)ばっかり……あ?


「ん?」


あれ…もしかして。


ふとあることに気が付いて、あたし、かっくんの顔ガン見。穴が開くほど見つめる。


「かっくん…」


「……」


お。目そらした。

やっぱり!


「なにに照れてんの?」


「照れてねぇ」


「じゃどうしてすねてるの」


「お前と一緒にすな」


でもだって不機嫌だよね。

この分かりにくい不機嫌さ、照れてたりとかするときだよね。

あたし、これでもちゃんとかっくんのこと見てるんだよ。


「かっくんずるい! まおには何でもぺらっと言わせる(脅して)くせに、自分は何も言わないんだ。かっくんまおのこと嫌いなんだ!」


わっと顔を伏せるあたしに、かっくんは「いや…ちょっ…」と慌てふためき、気まずそーーに話してくれた。

……ふっ。初しょおり。


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