秘密のMelo♪y③*ウィーン編㊤*

「っ……! うっ……!! あああ…!!」


「真裕っ…」


がくっと膝を折って、泣き崩れた。

耐えられなかった。


痛すぎる。

痛すぎる…!


母様……!!!


「ああっ…!! いやああっ!!!」


体中が引き裂かれるように痛い。

胸の痛みが全身に広がって、何をどうしても耐えられなかった。


すぐそこに眠る母様。

あたしを生んで、育ててくれた人。

誰より近くて誰より理解してくれた、この世でたった一人のあたしの母様。

唯一の“絶対”の存在。


「やだよ! 誰か嘘だって言って……。やだよ…!」


体に全く力が入らなくて、泣きながら叫び続ける。


どうしたら。

どうしたら逃れられるんだろう。


…そう思わずにはいられないほどに苦しい。

泣いても喚いても苦しさは変わらない。

母様…! 助けて!


「っ……くっ…!!」


血が滲むほど爪を喰いこませても、唇をかみしめても。

痛みを感じない。

夢だ。夢なんだ。

きっときっと、悪い夢に決まってる。


ひたすらにそう自分に言い聞かせた。


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