極甘王子はいかが?
1章 子うさぎの受難

お友達


=side子うさぎ=

―――――――
―――

朝。

ぴぴぴ…と枕元の目覚まし時計が鳴って目覚めた。

時刻は6時半…う~む、眠い。

昨日の夜、興奮しすぎて寝付けなかったからに違いない。

今日は、入学式をやってHRをやってだから、お昼ちょっとすぎには帰れるはず。

帰ったら、寝よ。


モソモソとベッドから降りると、ドアがバッターンと開く。


「ぐっもーにん♪ ひな~」


うるさい。

なんでそんなにハイテンションなの、お姉ちゃん。

今入ってきたのが柏木雛乃、19才。私のお姉ちゃん。今日から(?)大学2年生。


「いやん、相変わらず低血圧なのねー」


髪を暗めの茶髪に染めてゆる巻きにして、メイクもブラウンを基調としたナチュラルメイク。

ぱっと見大人しそうだけど、性格はガサツ…じゃなかった、姉御肌で面倒見が良い。

ただ、怪力で不器用。

お姉ちゃんの作るリンゴのうさぎの耳は、絶対に左右非対称というツワモノ。


「お姉ちゃんは朝から元気良すぎなんだよぉ…」


「だって、どうせ過ごすなら明るく楽しい方がいいじゃない。はい、ご飯よー」







< 9 / 69 >

この作品をシェア

pagetop