君へ。

もう1つの想い

それからというもの、アタシは順調に木田クンとの距離を縮めつつある。

休み時間の時偶然廊下などで会った時は必ず話しかけていた。
いろんな話題が出るたびにいろんな木田クンが見つかる。

バレーの事とか家族や友達のこと。嬉しかったのは音楽の趣味が驚くほど合った。


「梅田サンあのバンド知っとん!?」

『知っとるしー!あんまメジャーじゃないけどめっちゃ良いやんね!!』


「オレアルバム全部持ってる!」


『マジで!?貸してー!』


「えぇに決まってるやん!明日持ってったるわな!」


こんな感じでかなり盛り上がったりもした。あれは?これは?と、いろんなバンド名を出して盛り上がってはCDを貸し借りする約束を交わす。
時には、

「梅田サンみたいな人やったらなんぼでも貸しちゃるし!」

なんて嬉しい言葉もくれた。


木田クン…君はどんだけアタシをときめかしたら気が済むんだ!!

毎日のように木田クンの好きなとこが増えてく。


髪の毛を触る仕草。

豪快な笑顔とたまに見せる優しい笑顔。

歩き方。

大きな手。

喋り方。

笑い声。

意外に真面目なとこ。

仕事をする姿。

欠伸してるとこ。

くしゃみしたとこ。

ノリがいいとこ。

眠そうな顔。

じゃれあってるとこ。


大好きで愛しく想う。
もっともっとこれから増えてくだろう。
もっともっと見つけて行きたい。
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