先生~あなたに届くまで~

どの位泣いただろう。

早絵はどの位私の手を
握っていてくれただろう。

「泣き疲れちゃった。」

春菜が真っ赤になった鼻を
隠しながらおどける様に言うから

3人でくすくす笑った。



「あとね...。」

「うん?何?」

春菜が不思議そうに尋ねる。

「あのね...。私...。
 私...。」

「もう話しにくい事なんてないでしょ?」

早絵がすこし茶化す様に言うから

「うん、あのね。」

私はもう一つの話を始める。
もう一度深呼吸をする。

よしっ!!

「私ね、好きな人が出来た!!」

勢いよく言って2人の顔を見る。

2人は顔を見合わせた後

「やっと話してくれたねぇ♪」

「バレてないと思ってるから
 逆に凄いわよね。」

と笑っている。


ん?


あれ?


え?


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