同族嫌悪なB型クン★


…あのガキは、
あたしの弟の颯(はやて)。
颯はあたしの1コ下の中3。
性格は最悪なくせして、顔がまぁ癪なことにかっこいい。
だから小さい頃からよくモテる。そして今も。


アレのどこがいいんだろ…?
不思議に思いながら、ふと時計を見ると、


AM7:00


ーーーーーーウソ。

「遅刻じゃん!」


うそー!
なんで誰も起こして……ってあたし起こされたんだった…。


はぁ……。


わざわざ起こしてくれるのは有り難いし、いい弟だなぁー…って思うんだけど…。

起こし方って考えられないのかな?


AM7:10


ーーーってそんな事考えてる暇ないっ!

ってか今日入学式じゃん!!


あたしは急いで洗面をすませ、用意してあったご飯を無理矢理おしこんで、今日から3年間お世話になる赤色のチェックのスカート、シャツ、ベスト、そしてブレザーに腕を通した。


…うん。大丈夫。


肩甲骨の下ぐらいまである、栗色の毛先が少しカールしている髪の毛を綺麗に整える。

そして、鏡の前で思いっ切りニッと笑う。

自分なりの気合いの入れ方だ。

ーーよし、行こっ!


スクバを持ち、

「行ってきます!」

家を出る。


< 3 / 7 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop