愛恋あいれん〜恋の練習してもいいですか?〜<短編集>
私を育てるのを親戚に反対されたけど、


「 自分の子供です。
さくらとオレの娘なんです。 」


すごくたくましく見えた。
でも、一度もパパって呼んでないんだよね。

なんで?

だって私の初恋の人だよ。
パパなんて言えないよ。


「 そんなこと聞くなんて、
舞桜は恋してるのかい? 」


「 ずっと好きな人はいるけど、難しいかな。 」


「 恋愛はむずかしいほうがいいかもな。 」


「 1つ聞きたいけどいい? 」


智央くんがニッコリしてくれたのを確認して


「 私って、
智央くんと結婚できる?
なんて聞いてみましたけど、
どうですか? 」


「 オレたち親子だぞ!
まあ、養子縁組はしてないから…
できることはできるけど…
えっ?
えっ?
舞桜?
えっ? 」


かなりの動揺をしているのが、
おもしろいくらいわかる。

私も嬉しいことを聞いてハシャギタイ気持ちをおさえてクールなふりした。


「 じゃぁ、いつか
智央くんのお嫁さんになってあげるからね。 」


「 はい。 」


つられて返事をしたのか、
素直な返事なのか、
わからないけど…

なんだか嬉しい。


「 あのね…。 」


また膝の上に乗って、
お話したいなぁ。





end
< 24 / 48 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop