愛恋あいれん〜恋の練習してもいいですか?〜<短編集>
3、私の王子さま。
私には、
兄と弟がいる。

まぁ、二人とも
それなりに…
かっこいい男性に育っているなぁと思っていたけど…。


朝、
洗面所の鏡の前で
歯磨きをしている私のお尻を蹴っている!
そう、こいつは弟の悠陽 ( はるひ )


「 悠陽、痛いでしょ! 」


「 明星 ( あかり ) が遅いから、
オレ遅刻しそうなんだよ! 」


歯磨きの途中の私を廊下に追い出し、
悠陽のハナウタとドライヤーの音が始まった。

私は歯ブラシをくわえたままキッチンへ向かった。


「 明星、
かわいいのに
そんなかっこうしないでくれよ。
お兄ちゃんは悲しいぞ。 」


朝から、うっとうしいセリフを吐いているのが
兄の紫月 ( しづき )。

自分でもスッカリ認めちゃってるシスコンで、
もう迷惑しかないっていうのに…

いつも一緒に登校している。
だから彼氏なんて出来るわけない!
ため息をつきながら
とりあえず紫月に手をふりながら教室に入った。


「 明星は、
いつも守られて幸せだよね。
例えお兄ちゃんや弟でもさ、私だったらいいかも。 」


私の気持ちも知らないで笑っているよ。
咲幸 ( さち )ったら!


「 どんなに守ってくれていても、
兄!
弟!
にはかわりないんだからさ。
やめてほしいんだよね。 」


守られている!
咲幸からの言葉が頭から離れない。

たしかに一緒に頼みもしないのに通学してくれるし、
コンビニもついてくるし、
一人になることはなかったなぁ…
たしかに。

今度一人で出掛けてみよう。
とりあえず本屋くらいなら自転車で5分くらいだしね。

紫月は、
私のストーカーみたいだけどさ。

今日!
実行してみることにした。
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