真輔の風
今回のように大事になったのは、

命じたのが谷屋という組員だったのが間違いだった。

谷屋は婦女暴行の罪で服役したことがある、

なうての女好きだったのだ。

おまけに、調子に乗って暇な奴らに声などかけ、

カメラを使って後で、と言う下心を滲ませて

あの資材置き場に茜と晴美をおびき寄せた。


それが龍雄の登場となり、

結局派手な暴行沙汰になり警察の関する事と成った。


それでおとなしく諦めれば良かったものを、

盛りを過ぎた男のゆがんだ欲望は始末が悪い。


茜の若い体が諦めきれない山城は性懲りもなく、

今度は角田と言う手下と準構成員の二人に命じ、

結局、茜を事務所の三階にある自室に連れてこさせた。


そして今、
茜は山城の部屋に備わっている大きなベッドに投げ出され、

逃げられないように手錠を掛けられている。


茜は自分が手錠で動けないと言う事だけで

恐怖に襲われパニックに陥っていた。

どうして自分がこんな目に… 

頭に浮ぶのはその言葉だけだった。


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