桜の木の下で。
次の日。
「先生もSだねぇ~・・・」
「何か、不覚・・・」
「まぁ、先生に愛されてるんだよ♪」
「まぁね・・・♪」

「よぉ、仁菜」
「・・・何?」
「お前、大野と付き合ってるんだろ?」
「付き合ってるよ?文句ある?」
「あるよ。お前は――」
「私は先生に迷惑はかけない。高校はちゃんと卒業する・・・」
「ふぅ~ん・・・」
「・・・大野先生は・・・アンタみたいに自分の責任を他人には押し付けないから」
その時だった。
「お前は大野の何を知ってるんだ」
「・・・何も知らない。だけど・・・1年間、先生を見て来て・・・解る。大野先生は裏切らない人だって・・・」
そう、大野先生を信じてる・・・。

「荒真先生は・・・知ってます?この学校の桜の木のジンクス・・・」
「知ってるぞ」
大学の事で荒真先生の所に行ったついでに聞いた。
「本当ですか?」
「ああ。あの桜の木が咲かないのはな――」
私はそこで、あの桜の木のジンクスについて知る事になる。
< 49 / 61 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop