時の皇子と記憶の舞姫
「お前…大丈夫か?」


ふと視線を下ろすと、蒼刃があたしの右手を握っていた。


「あ…うん…大丈夫。」

「星来ーっ!!」

「桃依っ!!」

「おかえりおかえりおかえりーっ!!心配したんだよ?」

「ごめんね…でも大丈夫。元気元気っ!!」

「蒼刃も元気みたいで安心したよ。」

「今回は俺の範囲外だからな。」

「あっ…香澄さん!!大丈夫ですか?」

「…ええ。」

「そこの金髪頭の男の子はどちら様かな?」

「雷くんっ!!」

「美羽っ!!」

「雷くんまでこっちに…どうして…?」

「どうしてって…おっ…お前が…お前がいなくなったのが悪いんだろ?」

「えっ!?」

「……。」

「ぷっ…雷ってば可愛いなー。」

「うるせぇバカ女!!」

「はぁーなんですってぇー!?」

「お前…散々世話になったこいつに向かってバカ女だと…?」

「ちょーっとたんま。
そういうなんかどうでもいいことはあとあと!!
まずは時空の歪みについて。」


白斗さんが全てを遮った。



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