レンアイ 遊興




体にかかっていた重みがふっと軽くなる。


私はやっと起き上がることが出来て、よかったぁと内心ほっとした。



「…………」


何も言わない拓ちゃんとの空間が気まずくて


「れ、練習するっ?」


わざと明るく振る舞った。


なのに


「つくし…オレが怖くなかったの?」


また重い空気になってしまった。


「怖かったけど…拓ちゃんだから。平気だよ?」


にこっと拓ちゃんに笑って見せる。


すると拓ちゃんは、はーとため息をついて私に言った。


「教室もどれ」


「え?練習…」


「つくしと二人っきりは耐えられねぇ」




< 168 / 412 >

この作品をシェア

pagetop