レンアイ 遊興
空先輩なら受け入れてくれると思っているのですが。
そう言って、ふっと微笑んだ拓馬。
ここで勝負をしてもしなくてもキスシーンがなくなる訳じゃないのなら
「その勝負、受けてやるよ」
勝負に勝って、阻止するだけだ。
どちらにしろ、オレも拓馬とはつけておきたかったから。
「さすがです。先輩」
拓馬は満足そうに微笑み、鍵をポケットにしまった。
「ではオレは図書室に行きます。せいぜい頑張って下さいね」
手をひらひら振って立ち去る拓馬。
相変わらずの余裕がムカつくが、そんなことを言っている暇なんてないんだ。
「鍵…!」
オレは図書室の鍵を探すために走り出した。