レンアイ 遊興




あれ?

なんだか力が入らないよぉ?


なぜか間違えて持ってしまった、空のグラスが手から滑り落ちる。


ガッシャーン!


なんてグラスの割れた音がして。


そんなグラスの破片を拾おうと体を傾ければ、


「あれっ」


そのまま椅子から落ちていく体。


「つくし!」


すっぽり差し出された空の腕におさまった私。


「体熱いんだけど」


「えー?そうかなぁ〜」


あははと笑う私に、空はますます顔をしかめる。


そんな空は、なにやらお兄ちゃんとアイコンタクトをして、私のミックスジュースを飲んだ。


それから、はーとため息混じりに



「つくし、酔ってるでしょ」




< 301 / 412 >

この作品をシェア

pagetop