エリートな彼に甘く奪われました
車を降りて彼の後ろに付いて歩く。

波の音以外何も耳に入らない静かな夕暮れ。

砂浜に二人の影が並んで長く延びている。

彼が足を止めて振り返り口を開いた。

「浅香くんとは、うまくやってるの?」

「え、あ、うん。」

「前にさ、会社で彼と話したんだよね」

「え、何を…」

「もちろん、愛の事をさ。正直、適当に遊んでるイメージがあってさ。でも以外と彼は真面目なんだね」

「……。」

「愛を俺には渡さないってさ」

「え…」

彼がそんな事を…。

それで、私を試す様にしていたのかしら…。





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