エリートな彼に甘く奪われました
そう、あの日…。

遼と私が雨の中初めて触れ合う直前に安東さんが言った事。

『君を以前、抱いた事、君の家族に伝えて、君と結婚する』

『…な、何を言い出すの…!突然』

『俺は、本気だ』

『何で…!私の事、妹だって言ったじゃない!
ようやく自分の中で区切りを付けたの、私がどんな思いであなたに抱かれたと思ってるの?既成事実が欲しかった訳じゃないわ。
バカにしないでよ!』

『愛…』

あの時はまだ遼の事を愛してはいなかった。

だけど安東さんの言葉の全てが納得出来なかった。

私には逃げ出す事しか出来なかった。







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