エリートな彼に甘く奪われました
彼女は無事、平穏に過ごしているだろうか。

俺は窓の外を眺めてため息をついた。

夕日が海に沈みかけて、紫色の空に微かに光る金色の光の線に彼女の顔を思い浮かべる。

「え、何だこれ」

伊沢の言葉に振り返った。

釜田とパソコンを覗き込んで微妙な顔をしている。

「ん?どうした」

俺も二人に近付いてパソコンを見た。

それは本社からのメールだった。

差出人は同じ課で同期の女性社員。

そこには俺が恐れていた内容が書かれていた。



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