プラトニック・ラブ



訊きたかったこと。


すごい気になっていたこと。



ソイツはカップを机の上に置くと、頬杖を付いてあたしを見つめてきた。



な…何だよ。



ちょっとドキっときた。


何でか分からないけどドキドキしてきた。



ソイツは呆れたようにハーっと息を吐き出すと、




「何も知らないんだね」




呆れたを通り越したような、馬鹿にされているような声で言われた。


ちょっとムっとなったけど、意味の分からないあたしは何も言うことができない。



だから疑問を口にする。



「な…何がですか…?」



すると、ちょうど運ばれてきたポッキーみたいな細いものを親指と人差し指で持ち、



「あの高校ね、櫻井グループ運営なんですよー?」



そうおちゃらけたように言っては、それをあたしの唇にくっ付けた。




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