プラトニック・ラブ



理由は簡単。



あの瞳を見てしまったから。



あの瞳の理由が知りたい。


どうしてあんな瞳であたしを見ていたのか知りたい。


一時的な物なのかもしれないけど、どうもあれが引っ掛かってしょうがない。



迅はそのことに関して何も言ってこなかった。


だからあたしも訊けなかった。



もしかするとあの瞳は迅自身も気づいてないのかもしれない。


あたしが見つけてしまったのかもしれない。



…気になる。



時計は午前9時を指している。


まだまだ1日が残ってる。



したいことがない。


ってかこの家の中じゃ下手に歩き回れない。



気づいたことはかなり暇だってこと。



学校に行って勉強をしているのも嫌だけど、こうして何もすることがなくボーっとしているのも嫌なんだってことを知った。



小学生から今まで無遅刻無欠席だったあたしが始めて知ったこと。




< 540 / 800 >

この作品をシェア

pagetop