プラトニック・ラブ
バシンッッ!!!!! っと訊いたこともないような尋常じゃない音が異空間に響く。
次の瞬間、あたしの手のひらはジーン…っと遅れて痺れる痛みに襲われた。
初めて人を叩いた。
自分もこんなに痛いのか。
思ったよりも冷静な自分に驚いた。
ソイツはいきなりのことに避けられなかったのか、もろにヒットしたらしい。
「痛…っ」
小さく呻くと、ゆっくりと前髪の隙間からあたしを見据えた。
―――…ゾクッ。
背筋を悪寒が走る。
その見たこともない真っ黒な瞳は、人間の瞳とは言えないくらい漆黒で恐ろしいものだった。