マジで恋する10秒前!?
「音彩、こっち向いて....」


「今・・ダメだって・・・・」


知らないうちに涙でいっぱいになっている、あたしの瞳。


ばれないように、必死に隠そうと思って顔を覆っていた手を流雅にほどかれてしまった。



「いいから・・こっち向いて」


「・・・ダ・・メッ・・・」



―――――ちゅっ



「りゅ・・・流雅!???」



「さよならのキスだよ...俺から音彩に」


不意打ちのキスに困惑中のあたしに、流雅はニカッと笑って言った。




「もう会えないなんてない・・・いつか・・きっと会えるから。俺が・・・絶対に逢いに行くから」


あたしの大好きな流雅の笑顔で


あたしが大好きな流雅が




あたしを見送ってくれた。




ずっと覚えてるよ・・・どんなに月日がたっても、今の言葉は絶対に忘れないから。






―――――逢いに来てね。

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