─仮面─偽りの微笑み

「あ、ありがとうございます…///」



振り返り俺を見上げた繭璃は、赤く頬を染め瞳を潤ませていた。



ダメだ…俺の理性が、彼女の無意識の甘い誘惑に負ける。



「なら…お礼はこっちで…」



するすると手を滑らせ、腰をなぞり太股を撫で上げる。



「…へ?……あっ…ん…」



細い腰を掴むと、後ろから繭璃に身を沈めた。



「はぁ…っ…な…つめさ…はなび…見え…な…いぃ…ん…あん…」



打ち上がる花火が、窓辺で重なる2人を照らしだす。



「また来年も来ればいい…その次もその次も…ずっと一緒だ繭璃」



「は…い…あ…ぁ…ん…あッ…はぁっ…ん」



俺達はこの先もずっと一緒だと、この時の俺は信じて疑わなかった。



共に同じ時を過ごせると…。
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