─仮面─偽りの微笑み

「何考えてた?まさか…他のヤツの事じゃねぇだろうな?!」



「ち、違います!ちょっとぼーっとしてただけです…」



「へー…俺といるのにぼーっとしてたのか…」



急いで振り向いた繭璃に、棗は囁いた「…悪い子だ」と…。



繭璃を抱え上げ楽しげに笑う棗は、寝室へと向かった。



「な、棗さん?…きゃっ」



ベッドに放り投げられた繭璃が跳ねる。



馬乗りになった棗は、首筋にキツく吸い付いた。



「あ…いたっ…やぁ」



「本当は何考えてた?言えよ…」



繭璃の顔を覗き込んだ棗。



「…本当に何も…」



「強情なやつ…」



そう言って、棗は繭璃の服を脱がしていった。



「や、だめっ!」



「何がだめな………っ…」



棗の動きが止まってしまった。
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