愛なんて知らない Ⅲ
『綺麗ごとばかり並べて本当に
ムカツク・・・・
偽善者がっ』
幼い私は悠希を軽蔑するような
氷のような冷たい目で見ていた
「綺麗ごと・・・・」
私が小さく呟く
『そうだよ、お姉さん
こんな言葉で
お姉さんの運命を変えられる?』
「綺麗ごとじゃないよ
俺はただ生きて欲しいんだ!」
『綺麗ごとでしょ?
生きて欲しい?
それなら助けてから言いなよ・・・・』
この目は・・・・
人を蔑む時の目だ