光恋
アタシ達が、
ご飯を食べ終わっても
なかなか、2人は下りてこない。
「下りて来ないわね~。
ごめんなさい。
結紀ちゃん、
これ、持って行ってくれる?」
と言って、おばさんはアタシに
ハンバーグが乗ったお盆を渡した。
アタシは落とさないように
慎重にハンバーグとご飯が
それぞれ2つずつ乗ったお盆を運んだ。
でも、アタシは肝心なことを忘れていた。
何処が誰の部屋か分からない・・・
しばらくうろうろして立ち止まる。
これの繰り返し。
やっぱ、いきなり開けるわけにはいかないよね。
部屋間違ってたら失礼だし。
間違って、もう1人の部屋を開けちゃったら
プライバシーの侵害だよね・・・
うーん、と考え込んでいると
足音が近づいてきた。