また…会えるよね?
過去…、先輩の卒業   *さやか*
 

冬の終わり…桜の蕾がふくらみ始めた。
憧れだった先輩の卒業式。
少なく花開いた桜が先輩の卒業を祝うように舞い始めた。


「はっ橋本先輩!!」

大声で離れていく先輩を呼び止める。
先輩が、、、ふりかえった。

「峰岸?どうしたの?」

胸に赤いリボンをつけた先輩は優しく問いかけた。


----・・・。

「あ・・・あの…―--。」

・・・言いたい。でも、いえない。
先輩の目をみたとたん、目の前が真っ白になってしまった。
おさえてた涙が溢れ出そうになるのをグっと堪える。

一呼吸・・・。

「先輩!高校行っても、頑張ってくださいね!私、応援してますから!」

・・・本当に言いたかった言葉はそんな言葉じゃなかった。
< 1 / 31 >

この作品をシェア

pagetop