俺様男子×病弱女子
第1章『告白』
 春────・・・。出会いの季節などよく言うが、私たち中3年生に対しては、出会いも何もない。理由は、受験まで1年切ったから・・・。
 だけど、「彼氏とかと一緒に受験べんきょー」とかいう人も中にいる・・・。
 私はそんなことができない・・・。というか、今年の抱負は、「風邪を引かない!」だから。
 私は、風邪をよくこじらせる。というか、よく風邪を引く・・・。
 おかげで、出席日数も危うい・・・。
「はぁ・・・。出会いがほしい」
「何急に?!」

 私の前に座っている、幼稚園からの親友・高峰雪架(14)が、メイクしながらこっちを向いた。

「いや、だってさぁ・・・。ゆきにも彼氏いるでしょ?」
「あはは~wwダーリンとはねぇ~wもう超大好き!!」
「ラブラブで良いことで・・・。」
「うふふ♪」

 ゆきは、2歳年上の高校2年生ののかっこいい彼氏がいる・・・。

「ゆきはさぁ・・・。どうやって出会ったの?」
「ダーリンと?」
「うん」

 今の話の流れで、違うことが出てきたら、馬鹿としか言いようがない。

「中1の夏に、出かけたでしょ?」

 付け足すように、「原宿に♪」と言った。
 ・・・覚えがない。

「それ、千夏が風邪を引いて、うちら2人で行ったやつやろ・・・。」
後ろから声がして振り返ると、後ろには中1の春に大阪から引っ越してきた・大泉かな(14)がいた。

「そうだっけ?」
「そうやっちゅーに・・・。ホンマ、雪架は記憶力悪いなぁ・・・」
「悪くないもーん!!」
「んじゃぁ、問題な。中1で習ったやつや!」
「よっしゃぁ!!ばっちこぉーい!!」

 はぁ・・・。話の趣旨が変わってる・・・。

「・・・助けてほしいかも・・・」
「ん?どーしたぁ」
「ぁ・・・。山神先生・・・?」
「なぜ“?”をつけるのか・・・。」
「すいません・・・」
「謝らなくていい・・・。それより、大丈夫か?顔色が悪いけど・・・」
「大丈夫です・・・」
「あー!!ちょっとぉ!!山ちゃんーーー!!!」
「千夏に手出したらうちらが許さへんでー!!!!!(怒」
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