夕焼け色の再会
巣で眠る雛

その日の夜は、叔父の馴染みであるという店に食事に行くことになった。

外食が好きではないらしい祖母を除いた三人だ。

どのような店かはわからないけれど、私の今着ている服では悪い意味で目立ってしまうだろう。


部屋に戻りクローゼットを開けて、一番に目についたラベンダー色のカシュクールワンピースを選んで着替える。

とろりとした生地の肌ざわりはいつまでも触れていたいくらいだったけれど、それどころではない。


大きな姿見の前に立つと、服ばかりが目立ってしまい、顔や髪型の貧相さが目立つ。

けれど、ドレッサーに並べられた膨大な数の化粧品を駆使する技術は、私にはない。


どうしたものかと思案していると、ノックの音が響いた。


「お嬢様、お着替えはお済みでしょうか」


その声に、優雅さのかけらもないような返事をする。



「えっ、あ、はい」


失礼いたします、という声とともに、女性が二人入ってきた。


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表紙・目次

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