天空のエトランゼ〜雷鳴轟く時〜
「教えてあげる」

ティアナは、息を引き取ろうとするドキシに言った。

「あんたが、負けた理由」

「…」

もう話す力もないドキシ。

「あたしが…いや、あたし達が、人間だからだ」

そう言うと、ティアナはドキシに背を向けて歩き出した。

そして、数秒後…地面から剣を抜いたティアナを見て、人々から歓声が沸き上がった。






「面白いですね」

その様子を遠くから見ていた者がいた。

黒い羽をコートのように身に纏った魔神ムゲ。

百八十の魔神の1人であり、空の騎士団に所属していた。

「あれほどの力…ギラ様とサラ様にお伝えせねば」

ムゲは、黒い翼を広げた。

「しかし…あれが、未来を継ぐというのか…。私にはこう見える」

天を駆けながら、ムゲはフッと笑った。

「地獄を押し付けられたとな!」


事実…その日より、ティアナの真の伝説は始まった。

雷鳴の剣を持つ…勇者。

しかし、それは、永遠と続く…戦いの宿命を背負うことになった。

まだ年端もいかない少女がだ。
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