ダイヤモンド
「篤史(アツシ)……私、もう帰らないと…」
濃厚で激しいキスをした後にそう言うと、不機嫌な顔になる彼。
「まだ終電まで時間あるし。終電なくなってもオレが車で送る。」
「……うん。」
彼と二人でいるときはお互いに名前を呼ぶ。
敬語もなし。
彼がそうするように私に何度も言うから、もうできるようになった。
初めの頃は課長にタメ口なんて気が引けたけど、今は“篤史”と呼べることが嬉しい。
彼は、はぁ~と深いため息をはいた後、私の頭をポンポンと軽く叩いた。