最初最後彼氏!
少し間、あたし達は抱きしめ合っていた。

「雄?雄はどうするの?会社継ぐの・・・?」

少し困った顔をした雄。

「俺は・・・、今は継ぐ気はない。ただ、これから気が変わっていく可能性もあるし、・・・奈美を守るために継がないかもしれない。」

「あたしを・・・、守るため・・・?」

「あぁ、もし俺が会社を継いだら忙しくなる。俺が社長になることになったら、奈美と合う時間も減る。だから・・・、奈美を・・・、守れないかもしれない。」

そうだったんだ・・・。だから・・・。

「雄、あたしのことまで考えてくれてたんだ。」

「いや違う・・・。」

違う!?ちょっとショック・・・。

「奈美のことしか考えてなかったんだ。奈美のこと考えてたら、会社のこと思い出したんだ・・・。」

あっ・・・、そう言うことか・・・。

っていうか、あたしのことしか考えてなかったなんて・・・(照)

「奈美・・・、奈美は俺にどうして欲しい?」

あたし・・・?あたしは・・・、傍にいて欲しい。

でも、雄の将来を奪うことは出来ない。

「あたしは、一緒にいたい。でも、雄はあたしと一緒にいることになったら将来はどうするの・・・?」

「そん時は、奈美と普通に結婚して、普通に仕事して、普通に暮らす。」

雄は、本当にそれで良いのかな・・・。

あたしはどうしたらいいの・・・?

「奈美は何を悩んでる・・・?俺は本当にそれで良いのかとか悩んでんのか?」

ばれてる・・・。

「俺は、奈美といれれば幸せだし、奈美が俺が会社を継ぐことを望むなら会社を継ぐ。」

あたしが、雄の将来を決めて良いの・・・?

どうしたら良いんだろう・・・。

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