神の使者

神の使者になった男

死神と出会い、零に怒られてから五日が経った。
この五日、零は達也に仕事を休めと言ったきり達也の前に現れなかった。
「怒ってんのかな…」
それもそうか。俺は零との約束破って勝手な事して、迷惑もかけたもんな。零が怒るのも無理はない。
達也は零がいないと神の使者の仕事が出来ないので、この五日はずっと街をウロウロしていた。
家に居ても父さんと母さんの言い合いが聞こえて来て落ち着かない。妹の知佳も元気がなく、学校に行ってる振りしてマンガ喫茶に行っている。
俺が死んだ事で家族の絆が崩れようとしている。
これじゃあ祐介の家と同じだ。
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