赤い狼 壱





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今日は夏。
そんでもって猛暑。



誰もが大量の汗をかく。
そんな最悪な日。




でも、私は違う意味での汗をビッショリとかいている。




その理由は…



今現在、色んな色の頭でチャラチャラした男達がニヤニヤと妖しい笑いを浮かべて私を見てきているから。ついでに、取り囲まれている。



さっきから冷や汗が半端ない。



ダラダラと冷や汗をかきながら気付かれないようにチラッと目の前に居る男を見る。




「んだよー、早く手ぇ出せってかぁ?物好きだにゃあ~。ギャハハハハ!」




すると運悪く、その視線に気付いた男が焦点の合ってない目で私を見下ろしてきた。



馬鹿丸出しで喋る男は呂律が回らないのか時々、な行とら行を噛む。


明らかにおかしい男に恐怖感を抱いた。




「えっと、あの…。」




恐怖感や戸惑いで言葉を詰まらせる。



私は早く予備校に行きたいのに!



そう思うとどうしようもなくムカついてきて…




「はぁー。」




長く、ため息をついてしまった。





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