桜の木の下で

saido瑠璃

なんとも言えない気持ちになり走り出すと誰かにぶつかった。

「きゃ!ご、ごめんなさい。前をよく見てなくて・・・・」

「いえ、こちらこそごめんなさいね。」
前を見ると銀髪の涼やかな
目元が印象の綺麗な女の人が微笑んでいた。

この人多分人間じゃない

直感でそう感じた私は思わず身構えた。

「へえ…わたしが人間じゃないってわかるんだあ♪」

「あ、あなた誰?」

「私?私は仙樹」

「仙樹?」

「そう♪刹那様の許嫁よ」

「せ、せつなの??」

わたしが刹那の名を呼ぶと
仙樹さんはきっと私を睨みつけてきた。

「貴方気に入らないわ。だいたいあなたみたいな小娘がどうして刹那様を呼び捨てで呼んでいるわけ?」

「な、なんでって…」

「なんでそんなになれなれしいのかって聞いてるのよ!!」

そう叫ぶと仙樹さんは狐火を私に放ってきた。
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