明日



って、恭治じゃん!?





「まさか、転校生って恭治…」



「なわけないだろ、こいつは遅刻だよただの遅刻。」




俺の言葉に、幹先はつっこむと持っていた名簿で恭治の頭を叩いた。




「いてぇー…」



恭治のドスの利いた声。



俺も含めて、クラスのやつら全員息を飲んだ。



「何だよ、やんのか?百年早いんだよ。さっさと席着けや」



そんな恭治に臆する事なく、幹先はいうと名簿を開き、ペンを走らせた。




「…はい」



恭治は大人しくそう返事すると、自分の席へと向かった。





恭治にこんな風に接すことができるのはこの人くらいだろう。




みき いつ。

漢字にすれば、幹 逸。



歴史の先生で歳は27。




そして元暴走族総長。





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