繋ごう、明日へ行くために ~虹のかかる学校~
誓い
今、あなたに聞きます。
あなたは「今」の世界をどう思いますか?
私は・・・近藤ゆずはくだらない、そして狂った世界だと思ってる。
だって・・・見てしまったから。
「人」の恐ろしさを。
自分のためならなんだってする。
例え・・・捕まったとしても。
簡単に人を殺しといて、幽霊になって出てくると「怖い」と言って避ける。
自分でやったくせに。
幽霊を信じてるのかって?
もちろん。
逆に信じるってどういう意味?信じてないってどういう意味?って聞きたくなっちゃうよ。
だって今生きている人間よりも死んでしまっている人間の方がはるかに多いでしょ?
なのに居ないとか言う方がおかしいと思う。
「・・・ず!ゆず!」
「・・・はい?」
「何・・・フリーズしてんのよ?」
「あっ・・・ごめん、ごめん。」
そうだった・・・。
今、話してたんだった・・・。
いつもの癖で。
そして今。私が話しているのは幼い頃からずっと一緒の幼馴染、佐藤みなみ。
本当にしっかりしてて、たまに甘えちゃうくらい。
私が唯一心から信じている親友。
「ゆず?大丈夫?元気ないけど・・・。
そういえば、相談があるんじゃなかったの?」
「そうだけど・・・。」
いくら親友だと言っても今回の相談は言いにくい。
私は溶けかかっている桃味のアイスを一口食べた。
「何?私に言いにくいようなことなの?」
「う・・・。えっ・・・とぉ・・・」
「はぁ・・・。せっかくフランスから久しぶりに帰ってきたのに。」
「ごめん・・・。」
「いいのよ。別に。もともとゆずが心配だっただけだから。
私の居ない学校でいじめられたりしてなければいいのよ。」
「・・・。」
・・・今。図星を言ったよ・・・。
私・・・いじめられてます。
「ゆず?もしかして図星・・・とか言わないわよね?」
「・・・すいません・・・。図星です。」
「・・・はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
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