大切な君へ

その男の子の

髪は真っ黒で

目や鼻がとても


整っていて


一言でいうと爽やか系男子だ

右手には本を持っている



本の表紙には

「記憶喪失とは?」


と書いてあった


今どきこんな本を


読む人がいるなんて…



「何か?」


私に気付いたのか


無愛想にその男の子が聞いてきた



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