あたしの愛、幾らで買いますか?
他人を信じるなんて、

バカがする事。


「さくら…」


うわ言のように呟く自分に

驚いた。

どうしてだろう。


朔羅の甘い声が耳から離れない。

赤外線でメモリを交換したから、

電話番号だって知ってる。


カチカチとメモリを開いたけど、

通話ボタンを押すまでに至らなかった。






< 39 / 484 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop