あたしの愛、幾らで買いますか?
ふと、カフェの時計に視線をやった。

何時間あたしは、

笹井とエリとこうしていたのだろうか。

時計は夜の9時を知らせている。

笹井とエリは制服だった。

私服のあたしは問題ないけれど、

制服の彼らは

少しだけ居心地が悪そうだった。


「もう、9時だね」


あたしが呟くと二人は静かに頷いた。


「また連絡するよ」


あたしは曖昧な約束を二人にした。

二人は、それぞれの飲み物の代金を

テーブルに置いて行った。


「またね」

「……」


エリは、そう言って

笹井はあたしを睨みつけて

その場から立ち去った。

彼の視線は

怒りに似たような目つきだった。





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