星の哀歌
「意味は、知っていますか……?」

潤んだ瞳を見開いて、山内さんは震える声で尋ねた

「Eへの、哀歌」

お兄ちゃんはためらわずに答えた

「どういうつもりで今、口にしたんですか」

「少しでもアナタの心を覗ける気がしたから」

「……僕の心なんか、覗きたいですか?」

山内さんがいぶかしげに尋ねる

お兄ちゃんはいつもの仏頂面で静かに頷いた。


< 64 / 120 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop