これは、事実
「気持ちよかった…」
二日ぶりに体をキレイにして、気持ちは少し晴れた。
服を着て、こたつに入る。
「はーあったか…」
お風呂のありがたみを改めて実感した瞬間。
そのままボーっとしながらなんとなくテレビを見る。
『…続いては学校の連絡です』
………学校!
その言葉に私は反応した。
私の学校の連絡もあるかも……!
『××中学校、月曜日登校、火曜日卒業式…〇〇中学校、自宅待機、連絡網を回すそうです…』
「………」
『…△△中学校、月曜日9時登校午前授業、火曜日卒業式』
「あった!」
月曜日、明日9時登校か…。
多分生存確認と学校の片付けかな?
そして………。
「火曜日、卒業式…」
体育館の天井に穴開いてたし、まともな卒業式はできないと思う。
先輩…。
何事もなく立派な卒業式できなくてごめんなさい……。
でも私は、できる限りのことをします。
だから先輩。
卒業証書もらえるように、無事でいてください……。
それから、和子…。
「明日会えるよね…?」
謝りたい。仲直りしたいから。
無事でいて……。
その日の夜。
私は、祈るように手を組みながら、布団の中で寝た…。


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