嫌いなあいつは婚約者



「なんでついてくんの?」



「どっか行くんじゃなかったの?」と聞いたら「コンビニ。」と言い、
「行きなよ。」と言ったら「財布忘れたー」と肩を竦める。






そんな風に話してたら、いつの間にか家の前に着いていた。







隣を歩く馬鹿を無視して家に入ろうとする。


お礼くらい言おうかな…と振り返ると、そこにはもう馬鹿はいなくて、近くの自動販売機でコーヒーを買ってた。



そして、私の方を振り向かないまま、またコンビニの方に歩いてった。






「財布なかったんじゃないじゃん。」






そう呟いた私の悪態は、そのあとに呟いた「ありがとう、松田。」の言葉と共に空に消えていった。









その日、私は既に松田に……………











.
< 88 / 335 >

この作品をシェア

pagetop