春夏秋冬物語


「あ、うめえ」
「でしょう? イチオシなのよ」
「回し者か何かっすか?」
「ただの贔屓客よ」

ウィンクをして雪夜さんは肉を頬張る。外見からは想像もつかないような豪快な食べっぷりに、思わず見入ってしまった。
そんな俺の視線に気付いた雪夜さんが俺の目の前で手を振る。

「…何してんすか」
「ボーっとしてたからどうしたのかなって」
「見事な食べっぷりっすよね」
「やだ、あんまり見ないで。さすがに私も恥ずかしいわ」

恥ずかしがってる様子皆無なんですけど。寧ろ笑ってません? 何すか、これが大人の余裕ってやつですか? 大人なんてクソ食らえ。

「顔恐いわよ。ほら、美味しい物食べてるんだから、笑顔笑顔」
「いた、痛い、痛いっす」

向かい側から伸ばされた手でみよーん、と頬を左右に引っ張られる。

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