ハルオレ☆ -後篇-

part2 観奈の告白



それから観奈は横になって、俺は床に腰を落として彼女の話を聞くことになった。








そうと決まってからすぐに水も飲ませたかいもあってか。
先ほどよりも観奈の様子はだいぶ落ち着いたように見える。








そして、観奈がゆっくりとその口を開いた。








「あのね。私、小さい頃から母に『澤原家にふさわしい生き方をしなさい。』って言われて育ってきたんだ。」








「…うん。」








俺は静かに観奈の言葉に耳を傾けた。







「ゆくゆくは人の上にたつ人間になることになるから、学校では勉強も運動もすべてを完璧にこなすことを望まれたし、それが当たり前だと言われてたし、私もそう思っていた。」








へぇ。お嬢様ってそんなこと言われるんだな(´・ω・`;)
でもなんかそれって…どうなんだろう。







そういうのが当たり前って、観奈はそれが嫌じゃなかったのかな?







俺がそんなことを考える中、観奈は言葉を続ける。







「全てを完璧にこなすために、物心付く前から腕利きの教育係をつけられて、とことんいろいろな知識を叩き込まれたわ。」








そういえば、彼方が言ってたな。観奈には教育係がいたって…。








そして本気になった観奈には何一つ敵わない、そう言ってたけど…。








よくよく考えると、俺からしたら彼方は完璧なのに、そんな彼方が観奈には勝てないなんて、観奈はどんだけすごいんだろう…( ̄∀ ̄;)

< 104 / 181 >

この作品をシェア

pagetop