ハルオレ☆ -後篇-


「あああ!もう腹黒王子のやつぅ!本当に最悪です!西川、今日の件でさらにアイツのこと嫌いになりました!!」








西川さんは『キィ〜』と発狂して親指をちぎれるかと言うほどに噛み締めていた。








そんな中、宇宙は『はぁ…』とため息をこぼす。








「でもカニャリン不器用なだけよ。本当はミナリンのことが心配でしょうがないのよね。」








「……。」








宇宙の言葉で俺と西川さんはその先の言葉が出てこなかった。








今日一日彼方を見ていて、彼方がどれだけ観奈の事を心配してたか。








それは俺にも伝わってきた。たぶん西川さんも普段から彼方のことを観察してるだけあって納得してるんだと思う。








「もっと素直になればいいのに…。」








そんな宇宙の寂しそうな言葉に俺はなんだか複雑な気持ちになった。








彼方と観奈の過去に何があったかはわからないけど…。








せっかく観奈が学校に通うことになったのに、観奈と彼方が喧嘩して、そんでもって彼方が俺達に心を閉ざして…で、俺達が悩む。








これってなんか悪循環だよな。








せっかくの学園生活なんだし…もっとさ楽しくさ…。








(; ´_ゝ`) ん?







(;゚ Д゚) …って!








ち ょ っ と ま て !









そもそも俺はそんな楽しい学園生活を送れているのか?








彼方の奴隷になり、西川さんには付きまとわれ…。
思えば平和とはまったく逆の毎日が戦争のような学園生活じゃないか(゚ Д゚;)








うわああああああああ(`Д´)
まずそこを改善するべきだろ俺!
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