流星ラジオ

架橋



***


彼の前で泣くなんて、私らしくもない。

通話が突然途切れ、彼女は深く項垂れる。


次第に表情が緩んでしまう。

「よかったね、羽美…」

ずっと待っていてよかったね。

羽美の決心はあんなに堅かったのに、それを否定するようなことばかり言ってごめんね。


心の底から、彼女の幸せを祝う。

もう大丈夫だ、絶対。


***


< 80 / 85 >

この作品をシェア

pagetop