月物語 ~黒き者たちの宴~



雉雀は期待はずれのような、残念な顔になった。



一瞬のことだったので、礼は気付かない。



「劉向と東苑には気をつけよ。」



「どういうこと?」



「狸爺どもに丸めこまれてはならぬ。」



雉雀は、軽快に笑った。



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