月物語 ~黒き者たちの宴~



「どうしてそのように思われるのです?
どのようなお話を?」



身体の秘密が頭をよぎる。



「めっ珍しく質問が多いのね、彩夏。」



話を逸らしたい。



「そっそうですか?
王様のお仕事をされたお二方がどのようなお話をされたのか、気になってしまって。」



彩夏は、額に汗を掻いた。



それを悟られぬよう、湯を換えに部屋を出て行った。




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