月物語 ~黒き者たちの宴~
「何故ですっ!?」
「だって、私あなたのことなにも知らないわ。
そんなの変よ。」
「変?
あっ、もっもしや。
わっ、わわわわわたくしが初めての…」
今度は照れている。
「この年でそんな訳ないでしょ!」
がっかりに変わった。
「もう下がっていいわ。お茶ありがと。」
不機嫌な礼の声に、陽春はしょんぼりしている。
何だろう。
とても悪いことをした気分だ。
最高に落ち込んでいる陽春が、扉に手をかける。
―まったくなんであたしが。